共有名義の持ち分比率はどのように決めたらよいですか?
一般的に共有名義にするときは、出資額に応じた持ち分割合にします。
しかしながら、ケースによっては出資額が明確でないことがあります。
たとえば、共働きの夫婦のケースです。夫の収入は生活費などに充てていて、妻の収入は住宅資金をつくるために妻名義で積立貯金をしていたようなケースです。
このようなケースでは、住宅はどちらのものになるのでしょうか?
これについては、所得按分することになります。なお、預金通帳の名義についてはそれほど問題にはなりません。
つまり、どのようにして頭金をつくったのかという実態が重視されます。
これは住宅ローンの返済でもいえることなのですが、誰の名義で借りたかということも重要ですが、誰が返しているのかという実態のほうが重視されます。
よって、実質的に夫婦が毎月給料を出し合って頭金をつくり、住宅ローンの返済もしていくのであれば、それぞれの収入に照らし合わせてその割合で持ち分比率を決めればよいということになります。
たとえば、夫の年収が500万円で、妻が300万円であれば5対3で所有権の持ち分を按分すればよいのです。
ただし、社会常識的に見て夫の収入だけで頭金はつくれるし、住宅ローンも返済できるというのであれば、夫だけの名義にしても問題はないようです。
実際の個別のケースにおいては、さらに複雑な要素が入ってくることもありますので、マイホームを購入して登記するときには、税務署の相談窓口などを利用して専門家に相談するとよいと思われます。
もし間違って共有登記をしてしまったら?
もし実態と異なった共有登記をしてしまった場合には、錯誤による抹消登記ができますので心配することはありません。
役所のほうに間違って登記した旨を申請して認められれば、実態に沿った正しい登記をすることができます。
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